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COFFEE COUNTY オーナー森崇顕さん

ロースターになられた経緯について教えていただけないでしょうか。

独立したのは2年半くらい前なのですが、それまでもずっとコーヒーに携わる仕事をしていて、焙煎をしたりお店を運営したりしていました。元々、自家焙煎のお店がしたくてコーヒー業界にはいったんですね。他のお店で働いていたときも、味づくりにはかなり関わっていたので、正直なところ自分の店を持つということを意識したことはあまりなかったです。
独立する前に中米の産地に3ヶ月ほど行っていたのですが、それをどう活かすかなということを真剣に考えました。企業のなかにいると選べる豆やかけられるコストも限られてくる。そうすると自分の出したいもの、特にロースト前の生の豆の扱いに関して満足できるものをやるためには、自分の店を持つということがベストな選択肢でした。

豆を選ばれるときの基準やこだわりについて教えていただけないでしょうか。

一番はテイスト(味)なのですが、生産地に行くと、つくっている人や環境を見ることができるので、そういったことも判断の材料になります。よかったものが来年もいいのか、継続して買えるのかということに関しては人や環境が大きく影響すると思います。
豆を選ぶ方法はいくつかあって、既に知っている生産者のところに行くこともありますし、現地でたくさんの豆を用意してもらって、誰がつくった豆なのかわからない状態でテイスティングをする場合もあります。そう言った場合の基準というと、カッピングのスコアといったものになってくるのですが、好みが影響することもよくありますね。
新しい農園を探す場合もまずは味からはいって、そこから関係性を構築していくということが多いです。

ローストの特徴について教えていただけないでしょうか。

美味しくなるように、常に焙煎したものをチェックして修正をかけていく。僕らの仕事はその繰り返しだと思っています。
今年の頭くらいから新しい焙煎器を使っているのですが、焙煎機自体はドイツのプロバットの50年ものです。前に使っていたものは同じ型なのですが、少し小さめで年代も大きく違うものだったので、釜の構造が少し違った。それが原因か、今の機械にローストのプロファイルがあっていない気がしていました。
この釜の構造に合わせてプロファイルはがらりと変えました。最近は情報がオープンになってきていて、焙煎の情報も焼き方や温度のグラフを簡単に教えてもらえるようになりました。ただ、他のロースターさんのプロファイルに載っているカーブのまま焼けばいいかというとそうではないんですね。自分の焙煎機や豆に合わせた焼き方をしなければいけない。
後は感覚とデータ、理論の擦り合わせを常にしていくということだと思います。焼きながら、ここを変えたらこうなったから、次はこうしようという試行錯誤の繰り返しですね。
うちは比較的浅煎りのローストが多いのですが、オープンするときのコンセプトで、最初は全部買い付けた豆でやっていたんですよ。結果としてシングルオリジンの豆だけを扱っています。混ぜる自体はいいこともあると思うのですが、その領域は自分たちの範囲ではないと考えています。
コーヒーの豆を仕入れていて、産地のことも少しずつ知ってくると、そこのポテンシャルをきれいに表現するということが主題になってきます。シングルオリジンの豆をシングルオリジンとして伝えるということを考えると、必然的に浅煎りになってきたという部分はあると思います。

森さんにとってのコーヒーってなんでしょうか?

どこかとつながれるものかもしれないですね。コーヒーをやっていなかったら、中南米やアフリカに行く機会も、その国に住む人たちと交流する機会はなかなかないでしょう。
興味があるのは、こういうコーヒーや豆がありましたというときに、なんでその味になるのだろうということですね。例えばワインやウィスキーといったお酒も好きなのですが、どんなものがあって、何がその味をつくっているのだろうという好奇心が常に強くあって、何でも試してみたくなる性分なんですね。笑
コーヒーもそれと似ていますが、土地から生まれた違いには人も関わっているし、社会的な背景もある。なんで一つのコーヒーがこういう味になって、なんでこれとこれは違うのだろうとか、そんなことを考えていくのが楽しい。仕事として生活の糧でもありますが、まさにライフワークですね。
コーヒーを通して知らない土地や人を知って、感じる。それがつながるっていうことなのかなと思います。

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